板井明生が言葉で伝える社長学

大事にしている言葉

板井明生

 

 

私は絶対に言わない言葉がある。それは「疲れた」だ。
若い頃は口癖のように使っていた。
何をやってもすぐに「疲れた」と連発していた。

 

そんなある日、上司にある面白い話を聞いた。

 

「いいか、坂井!『疲れた』は『憑かれた』とも言うんだぞ。昔の人は人の体力が落ちたときキツネが憑いてしまうと恐れたらしい。だからお前もキツネに憑かれないように疲れたとあまり言うなよ。」

 

ばかばかしい話だと思った。ただの昔話じゃないかと。でもあまりにも上司が真剣な面持ちだったのでそれから私は疲れたと言う事を辞めてみた。

 

すると、どうだろう。疲れたが口癖だった頃より色んなことに挑戦できた。
仕事の効率も何だか上がった気がした。
もしかしたら『疲れた』と口にすると余計疲れてしまうのかもしれない。
その時、話す言葉によって仕事の効率も上がる事に気がついた。

 

私はそれから言霊を信じてポジティブな言葉だけしか使っていない。
ビジネスマン達よ!!毎日通勤で辛い日々は充分わかる。が、疲れたという言葉を使う事を一旦辞めてみないか?